プレスセンターで講演

   私は、10月10日、プレスセンターで西日本新聞社主催の二水会において「民主党再生への秘策」と題して講演を行いました。出席者はマスコミ関係者が特に多かった。講演内容には専門的で独断と偏見があるが意図的に裏側を含めて本音トークとなっているが、面白いとの評論が多くの出席者から寄せられたので、あえてここに掲載することにいたしました。 
   講演内容は以下の通りです。

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   民主党再生への道なんてあまりありません。どういう話になるかわからないが率直に思うことを述べたい。
 今、私は党の筆頭副代表、予算委員長。予算委員長は5月にマニラ行ってゴルフして辞表をたたき付けたが、またただちに自民はじめ野党の方からラブコールがあって余人もって代え難いといって再選された。しかし今日は公職を抜きにやや評論家的に話したい。
   政権交代から3年。その総括は厳しいもの。民主にとっては逆風。相当すごいものがある。その前の小泉郵政選挙で自民300、民主100議席だった。その4年後の政権交代選挙では逆転した。今度はまたそれが逆に300対100になる予想ができる現在の状況。それをできるだけその差をせばめたいと思っている。私のみたところいきなり結論めいたことを言って恐縮だが自民180、民主120、そのほかが150。トータル450。定数は480だがおそらく定数削減するから、そういう三分の一ずつの割り振りになるんじゃないか。維新が1番になることは今の小選挙区制度ではありえない。そのほかはばらばらの政党があって、どこがどこにくっつくかが次の政権構想であり、第1党が単独で過半数をとることはない状況だ。第二党、第三党あたりの混成の中の連立政権ができるだろう。その選択の中には自民、民主の大連合も一つの考え方ではあるが、今回の総裁選で安倍が返り咲いたので絶対に大連立はありえない。これがほかの候補だったら可能性があった。今はその可能性がなくなった。
   各論に入る。私は政治改革特別委員長をやって次に自治大臣、今の小選挙区にかえた張本人。法案を立案し、区割りをやり政党交付金を導入するなど、もろもろのことをやった。最大の理由は3つほどある。なぜ70年も続いてきた中選挙区をかえたのか。一つは一党単独で政権交代がない。万年自民党の政権が続く。例えば鹿児島1区でも2区でも、大分でも3つある定員の1つは社会党がとる。自民同士の同士打ちになる。社会党は敵ではなくなる。そうなると自民は金をあつめて派閥の戦いになる。その代わり政権は常にある。総理になろうと思ったら金を集めて子分を選挙に出す。その代わりちょっと間違ったら牢屋(ろうや)の中に入る。これを繰り返してきた。こんなのやっていたら、日本の民主主義はありえない。中選挙区の同士打ちと金の使いあい。みなさんの一世代、二世代前の経営者なら政治家になんぼ金もっていって仕事をもらうかになった。これをやっていたら日本の民主主義が育たなくなるという強い信念が小選挙区にかえた。
小選挙区は間違いなく2大政党になる。第三党が出ても小選挙区では通常ではとおりません。比例であがる。本当は比例を入れたらいけない。米国、イギリスではない。白か黒か決める選挙なんだから、比例は入れては駄目。だけど、そういう小政党の連中を納得させるための妥協として混成の選挙制度になった。
   さて小選挙区になって総理大臣が10人以上かわった。この中はほとんどが一年交替。例外は小泉だけ。小泉だけが政治家らしい総理だった。たいした成果ではないが郵政改革をやってみのらせた。選挙民にはわかりやすかったし、シングルイシューで政権を維持した。そういう意味で似ているのが野田。これは消費税で一切うしろにさがらない。押し通した。小泉に比べてまだまだ党内基盤が弱く、まもなく終焉を迎えるが、あとの総理はなにをやったかわからん。一年総理したというだけ成果は見いだしにくい。
   せっかく政権交代しようとしたのに総理が次々に替わり政治が低迷したのか。最大の問題は自民党が村山を引っ張り込んだこと。自民が何十年の政敵のトップを野合して政権にひっぱったのは海外では許されない。ここにせっかく小選挙区制をしたのに迷走した最大の原因がある。普通だったら社会党も受けませんよ。これまで戦ってきたのに。受けて総理と5、6人の大臣をつくったが党はなくなった。自民はもっと悪い。なりふり構わず裏から籠絡してひっぱった。これが今の迷走に繋がった。ようやく国民も目が覚めてこの前の選挙で自民が大敗した。だからここで良い政治を民主がすればよかった。あまり成果あがらないので、国民はまた次の選挙でどうしようかと困惑している。 
   それともう一点。公明党の存在が政治を毒している。選挙のときは違うことをいっていてその後は政権にはいっていく。自民は票がほしいから妥協する。政策を無視した政局を国民は見逃し、とくにマスコミがそれを厳しく警告し発信しないで、基本問題を無視したまま報道するから政治がミスリードされてきた。
   本論にはいりたい。なぜ民主党が迷走したのか。私は自民から民主に変わって全然文化が違うと思った。行きがかり上変わった。政治改革をやるという宮沢総理が最後に変節し廃案にしようとした。それで出た。政治信念でやった。自民が嫌いで出たわけではない。しかし、でたときは今の小沢分党と違う大義があった。出た連中は議席増やして国民に歓迎された。そのままスムーズにいくところが今言った政党の野合によって、10年迷走しようやく3年前にもろもろの経過を経て、いよいよ自民が断末魔を迎えた状況で政権交代した。
   なぜ民主が迷走したのか。それは自民の組織原理を全否定をやったから。自民の組織の論理は派閥、族議員、官僚依存、当選回数主義、年功序列、長幼の序、全会一致主義。どの言葉も嫌気が刺すような言葉。しかしそれぞれものすごい歴史の中で政党維持に必要なこと。それを民主はすべて否定した。表向きはさわやかな政権姿勢。実際問題、政党を運営したり議員に対しての処罰とか、これを無視したら機能しなくなる。みなさんの会社にも独特の伝統がある。自民党政治を否定するため、ことごとくこの論理を否定せざるを得なかったために今日の破滅がきた。私は自民の中でも大臣にまでなってその文化を持っていて民主に入ったからよく分かる。その顕著なものが例えば2世の禁止。民主党では2世議員を禁止している。親の地盤からでたらいかんと。自民のやった悪い制度だから。しかし総裁選の候補は今でも自民党は全員2世。2世が悪いとかじゃなく、選挙区をかえればいい。私の息子も議員やっているが私と全然違う選挙区。2世の地盤継承を認めない。これが自民の長所であると同時に欠点。2世はおやじがえらい政治家だから東京で全ての学生生活をする。頭の悪い奴は裏口入学する。次に就職も裏口で電話1本で入る。実社会を2、3年やったら席が空いたら選挙に出る。弊害の面もかなりある。当選を重ねて大臣を重ねて総裁候補になれる。ある意味、恵まれ過ぎている。これでは庶民の気持ちはわからない。それが堂々と通じているのが自民の文化。それを一切否定しているのが民主の文化。もう少し半分ぐらい向こうのいいところを取り入れたらいい。  それを全否定するから、3年間やって、言うこととすることが違うと国民に言われた。構成メンバーが左から右までいっぱいおる。リーダー不足。何か言ったって左から右までいるので意見があわない。しかし絶対に主張は曲げない。エンドレスに50時間でも80時間でも議論するんだから。勉強はすきだけどほどほどにして欲しいと言いたい。これまでの会議で私が出て行ってガーンと言って議論が打ち切られることが何度もあった。それでも不満な奴は離党すると言う。そうなれば党としての同志感もいたわりもない。政権維持もあらへん。もう一辺親の腹にはいってでてこいとでも言いたいぐらい。原則的な原理主義者が多い。
   ただ主張した方向はそんなに間違っていない。政策というのはできたこともできなかったものもある。埋蔵金をとりあえず16兆円探し出すと言って2兆円しか出てこなかった。政府の金を掘り出すと言ったけど、官僚の方が頭が良いからなんとか隠して、そんなものすぐに出てこない。社会保障、年金。これもかなりやった。失われた年金もかなり掘り出した。しかし厚生年金と共済年金、更に国民年金を一体化することになれば、40、50年前から掛金かけている人になんと説明するのか。口では言えても一体化は時間掛かるし、難しい。
   コンクリから人へ。これも八ッ場ダムをいったん止めてまたやり出したり、高速道路の無料化、チルドレンファースト、天下りの禁止、公務員の削減、うじゃうじゃうじゃほかもいっぱいあったけど道半ば、しかし方向性は間違っていない。
自民の方向性は違う。庶民のサイドまで降りていない。民主党は言うことは正しかったけど、実現が不可能なものもあった。それをマスコミがたたき回っている。だから国民が自民に返したら良くなるかといえば、なかなかそうはいかんのが政治。民主は自民の欠点を学び正しいことは言ったけど、机上の理論の勉強家が多い。頭でっかち、きまじめ、原理主義者。なんせ公募で人間をとる。経歴みたら東大やら京大、悪くても早稲田か慶応。言い方悪かったかな。早稲田、慶応の方が政界では上やから。留学しているし、松下整形塾やどっかの研究機関におるし、なんかの話をせいと言ったら一人前に話よる。ほんで自分ほどえらい者はいないと考えている。選挙なんか知らへん、駅前で演説したらええんや。風がふいとったら当選する。しかし逆風になったら負けるに決まっている。こういう状態が今の民主の原状だ。
   それからリーダー不足。メリーゴーランド内閣なんて言うんですが、かならず顔が出ている奴がおる。人の悪口は言いたくないので名前はいわない。しかし党内に波紋を起こす。要するに5~7人の松下政経塾やらへったくれやらがいうのが必ず顔を出す。それで仲良しでたらい回しする。そうなるとほかに賢い奴が多いから、必ず不満が出る。私の処にどれだけ不満がくるか。「副代表、こんなことやらしていたら私は党を出る」。言うても聞かない。ここが自民とは違う、非民主主義的民主党なんです。こういうことから段々とダウンしてきた。もう少し経験不足、未熟もあって、政治というのは国民の生活を守り、政策を実現させるためにはときには悪いことをせいとはいわんが、からいものも食べ酸っぱいものも食べないといかん。そんなもん一切相手にしないというのが民主党の模範生。自民は妥協ばっかりやってきて、ダウンした。こういう2つの大きな政党の動きがね、民主副代表としてこんなことはあまり言えないが。そういう違いがあった。自民のわるいところは批判し、しっかりと人物をみながらあんまり政党にこだわらずに人物を育てていったらいいと思う。
   民主の中でもかなりの悪質なものは出た。残っているのはかなり良質な部分。あとは世間で修業させるために選挙で落とすとか、人生の苦しみを味わいながら、お前の頭の頭脳だけでは政治ができないんだぞというのを教えていったら最終的には政治家のタマとしては民主の中にかなり良いのが存在している。
 政局の展望について。いつ解散総選挙があるのか。3つの説がある。臨時国会を開いて特例公債、選挙制度改革を処理し年内解散。来年の予算編成を終えて通常国会の冒頭解散。任期満了か同時選挙。民主は一番最後をとりたい。自民は最初のを。その綱引きをやっている。結論的にいうと、世論調査など見ますと、真ん中のケースの可能性が非常に強くなってきたと思う。
いろいろな政治状況を考えた場合に、近いうちに解散というといて谷垣さんがいなくなったから約束じゃないと言うのは人間の社会ではちょっと通りにくい。ほどほどのときにいかに負けても、また次の日があるということを考えてやらないと。不利だからといって来年7月までひっぱるのは大変。そうなるとその辺がほどほどの潮時かなと思う。そしてその結果どうなるのか。それは冒頭に言ったように自民、民主で300議席、3分の2。あとのその他もろもろの政党、まぁ維新の会も政権とると言ってたが今はだいぶん失速してきた。公明が30、40の規模。維新もその程度とみている。みんなの党が勢いあったが、維新が出てきて失速。維新の半分くらいかな。社民とか、共産とか、立ち上がれとか、へちゃくれだとか、いろいろありますわね。これらが全部で3分の1だ。
   よく聞かれるのが、小沢の国民の生活が第一がどれくらいになるか。今50くらいだが、最近でている世論調査みると小沢以外とおるやつはいない。そこまでいかないとは思う。しかし小沢が最大に人気があったとき自由党で600万票とった。24人くらいの議員をもった。小沢がそのときに私にともに行動することを求めた。俺はいったん動いたらほかには動かないと言って断った。だから小沢とはつかずはなれず。
小沢のことで、ちょっと脱線するが、この前の3年前幹事長として選挙をしきった。私も選対委員長で選挙をしきった。それで政権交代を果たした。最大の党の功労者ですよ。ところが陸山会事件が出てきたらメリーゴーランドグループが排除した。党員資格停止無期期限と。私はそれはやめとけと言った。しかし世間体を気にする。裁判にやられた被告人を放り出すのは当たり前という筋論が通った。自民やったら違ったと思う。あのときは検察の横暴があった。とにかく大物政治家をやっつけたら自分の手柄であると。結果、大阪で厚労省の村木事件が起きた。あれでやり玉に挙げられたのが私。東の小沢、西の石井をやね、検察はパクろうとした。しかしね、私は手帳をもっていて詳細にメモを書いている。アリバイがあったので私の請託がなかったことが証明された。最終的に村木局長が無罪。検察の首が飛ぶ事態になった。
 陸山会事件を細かくはいわないが、秘書が手続間違ったことが問われているのに本人を追い出すのはやめとけと言ったが民主党はやめなかった。そのために今日小沢は腹に据えかねて出た。私は小沢の離党はそれなりの理由があり党執行部にも落ち度があると判断している。
   衆議院議員の中にABCという議員のクラスがある。金銀銅とも言いますが。金は小選挙区で勝ってきた議員。銀は比例復活した議員。3番目はリストにだけ載って党が議席をとってくれたので選挙運動も何もせんで通ったのは銅。小沢のところについていったのは銀や銅の議員が多い。なんでついていったのか。必ずしも私のように小沢を知っとってイエス・ノー言える議員ではない。リストに載っているだけで通してもらった奴もおれば、次の選挙でとおりっこない奴や惜敗率で上がった奴。次落ちることきまっているから、何でもいいから新しいところへ、小沢についていったほうが得ちゃうかと。景気の悪い民主におってもしゃーない。こういう感覚の奴がおるから50人ついていったけど、私は政治家と思っていないような連中が多い。小沢がいくら選挙の神様といわれてもあの連中を通すことは神さん以上に難しい話。小選挙区で+α。比例あわせてせいぜい14、5人がマックス。小沢の最盛期の半分か、3分の一くらいだろう。比例票も250万票出たら御の字じゃないか。要するにその他もろもろ入れて3分の1。こういう状態の中で、次の政局が動いていくのではないか。
 そしたら自民なのか民主なのか。それは議席の差による。冒頭いったようにリーダーの組み合わせが両党歩み寄りの余地が少なくなってきているだけに自民が仮に第1党になったとすればついてくるのは先ず公明。安倍と維新が近いからそれと組むのも想像できる。しかしこの政権も自民の鷹派と公明では政策は月とスッポンほど違う。維新はもっと違う。維新は橋下人気は高いが大阪中心だけ。九州にいったって人気が出ると思わない。熊本の松野君がいったから1議席くらいとるかもしれない。県庁所在地では多少可能性があると思われるが、福岡1区みても九州でとれるのはそれぐらいじゃないか。比例票はわからないが、数名くらい。大阪以外は祝儀票はでてこない。小選挙区で勝つのは2大政党の候補者がいるから非常に難しい。加えて維新の支持率が急落している。なぜ急落したのか。一つは週刊誌が誉めすぎた。維新の船中8策は民主マニフェストよりホラが多い。憲法改正して議員を半分にするとか、公務員の定数や給与を削るとか言うことは簡単なようで抵抗も強い。改革しようとすれば必ず犠牲者が出てくる。長年続いた社会的組織や機能は一朝一夕にかわるものではない。維新の政策は破綻することとなる。
  ここにきて一番人気を落としたのが、国会議員の公開討論会。橋下、松井はまだしも東国原、中田、河村、大村とかがしゃべって国会議員が話したのはわずかしかない。あれはテストなのか、デモンストレーションとすればはなはだお粗末、さすがのマスコミもあきれ果てた。それから難波駅前で塾生7人が街頭演説。出来が悪かった。橋下も出てこないし、あれが優秀な学生なのかと。そうなると300、350人候補者立てるのはどっから持ってくるのか。維新の顔がみえない。あとは東国原と中田など。橋下はお金はださん、三千万、五千万用意してこい、なかったら借りてこいと。そんなことなら金持ちのどら息子しかいなくなる。まともなサラリーマンはきませんよ。全国立ててどこまでいくのか。私は個人的には橋下氏とは実は仲がいい。伊丹空港をなくせという点で全く一致している。自民党、民主党の二大政党下で第三局が大きく伸びることは期待できない。
   民主の悪口をだいぶ言ったので自民の悪口で締めくくりたい。この間総裁選があった。予想段階では石原が本命。現に議員票ではトップだった。注目するのは安倍と石破の議員票の20票これが最後の決め手になった。決選投票でほかの候補の票は均等に配分された。3人の長老が背景にいた。石原に入れ込んだ。石原は老人キラー、オヤジが槙太郎。失言で自民支持者が落第点を与えた。まさかの安倍があがってきた。自民の議員は石破嫌いが多い。彼は我々と一緒に自民党を出たが、また舞い戻った。しかし決戦投票では議員票の差が2位を1位にかえた。これは30年ぶりのこと。党員票は石破が圧勝した。一般の党員票は民主主義の原点。やはり国民サイドからしてはこれは何だとなる。
 一年間やって成果上がってない者がもう一度やるのかという批判もある。仮に安倍政権になれば極右政権。いさましくていいかもわからん。彼がやりたいのは憲法改正、集団的自衛権。尖閣、中国に厳しく対峙する。政治家としては勇ましいが、保守思想が、国民の皆さんにどれだけ共感を与えるか。それよりも経済状況、雇用、年金をどうにかしてくれと思っている。時代にあう政権になるのか。しかも連立のパートナーが維新であったり、公明である場合、主張がほど遠いのに安倍政権が主張する伝統的保守主義、自民党らしい自民党内閣が存在できるのか。いささか危惧を感じる。
   民主代表選。私はやるなといった。そんな余裕あるかと。それよりも残された数カ月でしっかりとした仕事をしろと。しかし、ほかに3人出て、野田が7割とって当選。しかし野田に人気があるわけではない。4人目に変えるのか、やめとけと。自民が政権おとしたのも小泉のあとに安倍、福田、麻生と3人変えていい加減にしろとなった。70%の票は野田人気ではない。しかしあの4人の中では、それと前の2人に比べたら野田のほうが少しはまし。提示したマニフェストも方向性は間違っていない。その方向へ、徐々に進んでいる。それで達成度が83%もあれば、50%もある。みんな前に進んでいる。ところができなかったものもある。それをマスコミやら世間は100点か0点となるから「できてないじゃないか」となる。子ども手当も満額じゃない。高速道路の無料化もできていない。しかし徐々に前に進んでいるのは確か。今度の分裂騒ぎの激しい試練と、3年間の貴重な政権経験を経て現在も残っている者は相当腹の据わった、政策に通じている良質な人間が残っている。今後ですね、次の政権はどのようにあるか分からないが、そんなに長い安定した政権にはならない。必ず突き当たってくるところがあると考える。二大政党は自民か民主で対局的に動くことが一つの制度設計上ある。野に下った場合は堂々と野党としての存在感を示す。変な妥協をしない。政権を維持するためには何が何でも社民、公明でも食らい付く、そんな卑しい根性はだすなと。それが民主党の再生する道だ。自民の悪いと言っていた中にも立派な政党として尊重しないといけないものがある。長幼の序とか、当選回数主義とか、いろいろある。全会一致主義といっても最後まで議論したら、自民はトイレに行くかなんかして消える。それで全会一致にする。民主党の連中は最後まで騒ぐ。そのあとでも政調会長なんかは体を張って止めて部屋から出さないようにする。最後は離党するという。どっちがええ?自民のほうがええで、トイレいくほうが。貴重な経験を重ねながら、民主党も捨てたものではない。中身をじっくりみたらこれから経験を重ねていけば間違いなく良いリーダーになる者もいる。そういうところで未熟さを反省し今後の再生を期したい。

【質疑】
Q:民主党代表選と自民総裁選が終わり半月たった。国会が開けない。党首会談もできない。国民は違和感。打開策は

A:ぼつぼつ潮時だと思っている。谷垣さんが退陣したのは解散に追い込めなかったのが最大の原因。だから安倍は間違いなく会談をしたら解散の時期をせまる。ところが野田サイドはそれだけは言わないという態度だから時間がかかっている。事実、解散の時期だけはおかしなもので総理だけが知っている。側近にも相談しない。解散時期については嘘をいってもいい。中曽根の寝たふり解散もあった。残された任期は一年足らずだからその間の裁量権、決定権は総理だけにある。そのことを聞くのもいささか問題。聞いても言わない。ところが安倍はそれを引き出さないと前任者の轍もある。特例公債を通さないと、自衛官、警察官などの給料も滞る。国民生活には深刻な影響が出る。選挙法が違法状態にあって1票の格差で違憲判決まで出ている。これは処理しないといけないが合意できていない。民主、自民で合意できても公明が比例部分の削減に反発する。こんなばかなことを放置して良いのか。区割りにも最低三ヶ月いる。選挙制度の区割審査委員会に持ち込むことを考えると緊急に処理して3カ月を残して年明けに解散に踏み切るのは憲政の常道であり、国民も求めている良識だ。近く総理にも会うから真剣に提言しようと思う。両党は最後のお互いのしのぎあいにはいっている。

Q:3カ月というのは周知期間。

A:裏でいわれているのは仮に今のまま選挙しても全部が無効にならない。次のことさえ決めておいて、今回だけ現行選挙区で施行しても違憲は逃れられる。決定できないことは立法府の権限自身を放棄するような話だ。

Q:近いうち解散に目がいっているが、参院選のほうは

A:参院は一方の格差は5倍以上。これは1人区。全国29ある。ところが東京やらは5人だしてもまだ人口が多い。参院制度を抜本的に改革しないとねじれが必ず起きる。衆参が同等の権利をあるうちはいつの場合でも参院のほうが問責も出せる、参院のほうがえらくなる。1人区は小さい県。保守地盤で自民に有利なところ。自民はなくしたくない。しかしこれを残したままでは一票の格差は放置され国民にベネフィットを与えない。政治改革のときに小選挙区に変えるのにどれだけの時間と労力がかかったか。それと同じ労力がかかるかもしれないが、ねじれの解消は制度から変えないと。
 衆院で負けると、次は参院で勝つという国民の不思議な振り子の論理もある。

Q:自民の良い点残せと。民主の派閥はどういう風に成り立っているのか。

A:良い質問。本質的に違うのは民主の派閥は生い立ち。旧民社系とか旧社会党、これは連合の支援を受けている議員が多い。自民から流れてきた保守系グループがある。ただ自民ほど強制力はない。金のしがらみも少ない。自民の派閥というのは中選挙区のときが一番強烈。人事、資金すべてが派閥。私は最初は自民に入ったとき、田中派の勧誘がすごくて、私は三木さんに考え方は近かったが、札束の大きさが全然違う。若いころは金はない、応援態勢はないのでどうしても寄らば大樹の陰となる。まだこの伝統は残っている。今回の総裁選をみてても派閥単位で議員票はほとんど狂い無く投票されている。
民主ではこれは絶対出来ない。旧社会党でもどこ入れるかわからへん。金の買収もない。それぞれの議員に独特の文化があり、かなりの差がある。それなりの背景的なもので派閥がある。規律と締め付けは非常にルーズなのが民主。自民はきつい。そこがまた重要。がちゃがちゃ言うてどうにもおさまらん奴。そうして党を出るという奴を抑えきれないのは、そういうにらみ、縛りが自民党ほどない。1人暴れだしたらどうしようもない。
それじゃ派閥のほうがいいのか。客観的に派閥の方がおかしい。政治家のくせにとなる。しかし暴れ回る奴を抑えるために派閥の効用がある。こういうおかしな日本の文化がある。今、民主は参院で1議席で88と87ですか。それが変われば議長がかわる深刻な話。衆で6。過半数がとぶ。内閣不信任案が通り解散になる。そういう深刻な状況を抱えているが、こういう重病患者の場合は派閥があったほうがいい。派閥があったら金を突っ込んでもとめられる。しかしこちらには劇薬も手術方法もない。ただひたすら神に祈るのみだ。

Q:かなり出て行ったから、良質な部分が民主党に残っていると。民主を救うのに救世主3人をあげていただけば。

A:難しいな。あげるとすれば20、30人あげんとな。悪質な部分は全部出たというより、出る理由は次の選挙の展望がひらけないから。それが最大の理由。しかし私はいつも党内で言うんだが、お前自分で議席をもっているんじゃないぞ。選挙から選挙までは党から出るのはやってはいけない。そういうことを分かってなくて自分のことだけしか考えない政治家が民主党には多すぎた。その人間は悪気はない。しかしながら完全に命を絶たれるのであれば党から出ていくという人が多い。あと残っているのは例えば岩手の1区と3区に階、黄川田がいる。2人は小沢グループにいながらとどまった。その様に良質な部分は残っている。今残っているのは苦しくても筋が分かっている連中だ。リストにだけ載って政治家になった奴、これは制度も悪い。もともと議員にならんでいい連中がなっているんだから。