参議院予算委員会で質問

   この国会最後の注目の場となった参議院・予算委員会の外交・防衛集中審議で私は沖縄の基地問題に関して質問に立ちました。この日、8月27日月曜日朝九時は、沖縄本島は折りしも暴風雨に見舞われ多くの人々が在宅で、全国に中継されたNHKの画面を見ていた沖縄の方々からの反響はすこぶる大きいものがありました。
   昨今、尖閣諸島、竹島等々日本固有の領土に対する一連の問題は我が国のみならず極東の外交安全保障を脅かす者であることはいうまでもありません。私が会長を務める参議院議員有志による沖縄・本土・米国連携による「沖縄の未来を考える会」では、沖縄基地問題打開に向け精力的に活動を続けております。この度、沖縄における在日米軍基地をめぐり、沖縄の北部・中部・南部の三市町村会が「辺野古沖埋め立ての撤回」と「普天間の即時閉鎖」に関する重要な決議を行い、8月2日、その三市町村会の代表を国会に招き首相官邸を訪ね、野田首相に決議文を手渡し、またその機会に議員集会を開催、100名近い国会議員(代理出席を含む)が参加致しました。
   いうまでもありませんが、沖縄における米軍基地問題については、1996年のSACO設置以降、17年を経ても普天間飛行場の危険性を除去することができておりません。普天間飛行場の閉鎖は沖縄の悲願であると同時に、かりに同飛行場付近で深刻な事故が発生すれば、日米同盟の危機となることは必至であります。そして10月には普天間基地にオスプレイを搬入する計画が進められており、9月9日には10万人規模の県民集会が開催されます。沖縄県民はオスプレイ反対の総意を政府に突きつけます。私はこの「10月危機」を回避するため最大限の努力を続けて参ります。

  質疑の内容は以下の通りです。
平成二十四年八月二十七日(月曜日)午前九時開会

委員長(柳田稔君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、外交防衛等に関する集中審議を行います。
 去る二十四日に引き続き、質疑を行います。石井一君。
 
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石井一君
 おはようございます。石井一です。
 外交防衛の集中審議でありますが、私は、本日、沖縄の基地問題に関して、これに集中して質疑をさせていただきたいと存じます。
 総理と対決し、あなたにしっかりして私の提言を申し上げ、あなたからの御答弁を求めたいと思うわけでございますが、前半は関係閣僚に御質問をしたいと思います。どうか答弁は簡潔に、当を得て、だらだらせずにひとつお進めをいただきたいと。
 財務大臣におかれましては、連日お疲れでしょうから、場合によっては控えの部屋でお休みいただいても結構であります。
 さて、まず、沖縄基地に対する政府の基本的認識を伺いたいと思うのでありますが、一九九六年、いわゆるSACO合意以来十七年の年月が過ぎております。普天間を解放し、そして名護市辺野古に代替地を建設するということを日米両政府は合意し、それを進めてまいったわけでありますが、この間、十七年間、十人の総理が替わっております。防衛大臣に至っては十七名、外務大臣は十四名と。その間、いわゆる目に見えた結果が出たか、タンジブルリザルトというものはほとんど皆無に近いのではないかと思うのでありますが、この状態の中でも、日本政府はこの日米合意に沿って今後もこれを推進するというお考えなのかどうか。
 まず、外務大臣の端的な御見解を願いたいと思います。

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国務大臣(玄葉光一郎君)
 十六年、そして十七年たっても解決していないのではないか、にもかかわらず、特に石井先生がおっしゃるのは、普天間の辺野古移設について、そのまま進めていくのかということでございます。結論から申し上げれば、辺野古移設については日米両政府ともコミットするということでございます。
 ただ、2プラス2、そして野田・オバマビジョン等々を通じて日米同盟を深化させる。そして、普天間の移設を、言わば海兵隊のグアム移転、嘉手納以南の土地の返還等々から切り離すということで、普天間の固定化は絶対あってはなりませんけれども、あわせて、日米同盟の深化、特に計画検討、RMC、役割、能力、そういったものの強化に努めていくということで、今、日米同盟についての議論も、この委員会でもございましたけれども、かつては普天間の問題ばかりに焦点が当たっておりましたけれども、普天間の固定化は絶対あってはなりませんが、日米同盟は深いところで相当の議論というものが行われている、そのことは明確に申し上げておきたいというふうに思います。

石井一君 普天間の固定化はあってはならないと言いますが、普天間の固定化がますます深化しておるというのが現在の姿ではないかと、私はそう認識しております。
 今日、参考資料を提示いたしておりますが、最近の沖縄の世論の動向というものをどのように見ておられるのか。この十七年間、知事は三名、名護市長は四名、そして四年ごとに行われる地方統一選挙において、政治情勢が刻々と変わってきております。自民党時代、自民党系の知事、自民党系の地方議員があって、なぜそのときに自民党さんもしっかりこれを処理しなかったのかなと私は思うんですけれども、今、沖縄の政治情勢というものはそんなに生易しいものではございません。
 さらに、最近、沖縄の北部、中部、南部の市町村会がこぞって決議を上げてまいりました。そこに、資料一から六までがそれであります。
 資料一、二は北部の決議。まず第一は、この第一の決議が非常に重要でありますが、辺野古を差し止めて普天間を解放してくれという決議であります。資料第二の北部の決議は、オスプレイは導入しないでくれということであります。第三の資料は中部の決議であり、普天間を即時解放してくれという決議であります。四番目は、オスプレイを阻止したいということであります。五番目の資料は南部の決定事項であり、普天間の即時解放とオスプレイの配備の阻止、六番目は基地負担の軽減と、こういうことであります。
 これらの代表、北部、中部、南部の会長、副会長、全体で三十六市町村のトップでありますけれども、今月二日に上京いたしまして、国会で我々有志と集会を持ちました。そして、その後、総理官邸にも入りまして野田総理とも会見をしていただき、直接その声を聞いていただいたわけであります。
 この決議の第一番目の北部の決議でありますが、これまで北部市町村会は辺野古推進の決議をしておったんです。しかし、今回、たまりかねて辺野古撤回の決議をした。私は、これは驚くべき大きな世論の動きだというふうに思いますが、この動きをどのように政府はとらえられておるのか、防衛大臣の見解を伺いたいと思います。

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国務大臣(森本敏君) 石井先生、今取り上げていただきました三市町村会の決議でありますが、この内容には、オスプレイの反対、それから辺野古の案の撤回、負担の軽減等、沖縄のいろいろな御希望といいますか、がこの中に込められていて、この沖縄の決議の中に入っている要請というのを我々は大変重く受け止めております。
 言うまでもなく、普天間の飛行場というのは宜野湾市の中心部に、学校、住宅が密集しているところに存在しておりますので、この飛行場の固定化はあってはならないと思います。
 今、外務大臣、答弁申し上げましたように、本年四月の2プラス2の共同発表において、この普天間飛行場を辺野古に移設するということが唯一有効な解決策であるということを日米で確認し、このために、何とか沖縄県知事を始め沖縄の方々に理解をしていただくよう周辺環境を整え、特にグアムの移転計画、あるいは嘉手納以南の土地の返還、あるいは負担の軽減等……(発言する者あり)はい。
 これらの決議を重く受け止めて、この決議の内容にもかかわらず、我が国として、国家の安定上必要な辺野古の施設の実現を図るためにいろいろな努力をしていきたいと、このように考えております。

石井一君 私の質問は、北部が推進を撤回し反対に変わったのを政府としてはどのように受け止めておられるかということを聞いておるのであって、そのことについて端的にひとつ答えてください。森本防衛大臣。

国務大臣(森本敏君) 沖縄の方々の要望は、今、決議の中に表現されており、これは先ほど申し上げたように重く受け止めていますが、我が国の国家の安全保障上、辺野古の施設というのは日米で約束をした内容でありますので、この実現を図って努力をしていきたいと、このように考えております。
 
石井一君 今の防衛大臣の答弁だと、沖縄の人々はどう思いますかね。沖縄の決議よりも日米合意の方が大切だというように聞こえますよ。
 なぜ変えたのか。普天間が空かないからですよ。辺野古が完了しなけりゃ、普天間は動かせないでしょう。それまで何年掛かるんですか。環境影響評価の処理もある、知事の認可もある、埋立てが始まる、騒動が起こる、十年掛かる、十五年掛かる。五十兆円、五十兆円、ノー、ノー、ノー。どれだけの金が、五千億、一兆円という予算がこれ掛かる。いつまでたっても終わらない。だから、辺野古はもうやめてくれということを、悲痛な叫びを沖縄の北部が上げたという、それを認識していただかなければならないと思います。
 七番目に、この間、国会で議員が集まりました。民主党に沖縄・本土・米国の連携による沖縄の未来を考える会というのをつくりまして、いろいろ活動をいたしてまいりましたが、今回、超党派で呼びかけました。国民新党、生活が第一、それからみんなの党、さらに、自民党の中からも渋々、しかし積極的にお出かけいただいた方もございましたので、これはあくまでも有志でありますけれども、百名近い議員が集まりまして、沖縄の皆様方とも対話をし、今度は沖縄の声を聞いてこの問題の処理に果敢に取り組むぞ、自民党じゃ、民主党じゃと言っておるような問題じゃない、みんなで共にやろうということで、ここにこの決議をいたしました。決議の最終のところで、超党派の与野党国会議員有志は、沖縄の思いを重く受け止め、県外、国外を含む普天間飛行場の暫定分散移設を推進するため、政府として新たな決断を行い、米国政府と真摯な協議に入ることを強く求めると、こういう決議をしたわけであります。
 議論をしておりますと時間がありませんので、次へ進ませていただきますが、この動きに対して米国ではどういう動きがあったのか、簡単に検証したいと思います。
 まず、昨年の四月、米国の有力な上院議員、カール・レビン上院軍事委員長、ジョン・マケイン、オバマと戦った共和党大統領候補、それからジム・ウェッブ太平洋小委員長がどういう提案をしたと思いますか。辺野古の埋立てはもうやめたらどうか、これはアンリアリスティックでアンワーカブルでアンアフォーダブルと言ったんですよ。意味はお分かりだろうと思います。国民の皆様に申し上げますが、アメリカの有力な上院議員が、これは現実的でないし、機能しないし、とってもこんな負担はできない、こういうことを断じ、嘉手納統合案というのを提案をしたんです。嘉手納統合案というのは少し問題が私もあると思っておりますが、しかし、この上院議員は実力を行使して二回にわたってグアムの予算をサスペンドしたんですよ。間違ったことをやるんなら予算付けないと。私は、アメリカの上院の権威というものを恐ろしいと思った。
 私は、去年の十一月、渡米し、ワシントンでこの三人の議員と長らく話をしたんですよ。そのときにやっぱり超党派の方がいいと思ってね、自民党の佐藤正久、ひげの委員、今日は来ておられない、頼んで一緒に行ってもらった。我が党から大野元裕議員が同行してくれたんですが、真摯な議論をした後に、私の言っていることと意見が本当に合うんですね。このままでは沖縄問題解決しないよと、日本の国会議員もっとしっかりしてくれと、そういう声を直接聞いた。そして、彼らは次々に予算案を阻止してこの行動を取ってくれておる。
 先月、マイケル・グリーンの米国戦略国際研究所、CSISが議会の要請によるリポートを出しました。御存じのとおりです。そして、その中に、これはもう向こうの国防権限法に基づいて米議会に提出しなければならない義務事項になっておる重要なリポートですが、よく森本大臣などはその中身を御存じだと思いますが、中身はもう百何十ページ、二百ページのすごいものです。私もざっと見てみたがね、これだけのリポートを沖縄に対して出すんだなと。しかし、そこで、辺野古埋立ては現在ある中ではまあ今後推進しなければいけない日米両国の合意であるが、しかし、普天間の不測の事態に備えて那覇空港第二滑走路や伊江島の活用を検討せよということをそこに書いてある。
 私が申し上げているのは、要するに、アメリカサイドでも辺野古以外の選択肢を探したらどうなのかということを繰り返し専門家が言っているんですよ、上院の強力なメンバーが言っているんですよ。それに対して日本の政府は、沖縄がここまで悲鳴を上げておるのになおこのまま続けていくと。私はこのセンスが、これこそ、なぜこうなるのか、こういう問題こそ政治主導で解決しなけりゃいかぬ問題だと。過去、ペンタゴンとステートデパートメント、日本の防衛省と外務省の役人が苦労したことは分かる。その顔も立てないかぬが、もう限界が来ておるんじゃないかなと。こういうことを申し上げたいと思うんであります。
 そこで、アメリカのことよりも、それじゃどうするのかという問題ですよ。
 前内閣でこの基地を県外、国外ということを言うたために、大変な迷走をすることになった。しかし、なぜ迷走したのか。県外、国外がどこかということを決めずにその発言があったからだと思うんで、私は動きましたよ。まず、フィリピン行った。まあ委員長もそれで辞めないかぬようになったけど。けどね、仕事はしていますよ。私はアキノ大統領と直接議論をやり、そして、今フィリピンは中国の脅威に困っていますよ。スカボロー礁、あのフィリピン領土に対してどれだけの中国の攻撃が加わっておるか。今、フィリピンは日米との協力を求めていますよ。基地を、スービック、クラークをなくしたけど、何とかこの危機を脱したいと。そういう気持ちに駆られて、あらゆる協力をするということを言ってくれておる。憲法上の制約はあるが、やろうという意思はある。
 最近、森本大臣、フィリピンの国防大臣と合意文書に調印しましたね。簡潔にそれをおっしゃってください。一分ぐらいで結構ですから、どうぞ。

国務大臣(森本敏君) 日本とフィリピンは昨年、フィリピン大統領訪日の際、ASEANの中で初めて戦略的パートナーシップという関係を構築して、従来の経済協力だけではなく、安全保障を含む広範な各種の協力を進めようということを日比で約束したところでございます。
 それに基づいて、現在、安全保障や防衛交流、あるいはいろいろな対話等を進めているというところでございます。
 
石井一君 今の極東の情勢が進めば、フィリピンは恒久的基地はできなくても、ビジティング・フォース・アグリーメントというのがある。ローテーションなら幾らでも基地を置けるという気持ちがある。フィリピンの置かれている今の窮状、日本の置かれている今の窮状を考えた場合、アメリカとともに新しい防衛体制の構築というのができる可能性というのがあるということ、これを申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、ここが重要なんですが、全国に基地協というのがあります、基地協議会。調べてみたら百以上ありますね。これだけ日本に基地があるのかと思った。しかし、ただ、〇・六%の領土の沖縄に七四%の基地が集結しているところにこの問題があるんだよ。私は、全国基地協の代表と次々と会見しました。この問題、どうだろうと。しかし、私は救われた。そこに温かみがあった。基地協の皆さんは、我々はオールジャパンでシェアするんならいつでも受けると、沖縄に押し付けがこれまでやり過ぎたと、政府も何も言うてこなかったと、しかし、我々は日本人として沖縄の苦しみを本土として請け合う気持ちはあるということをどれだけの基地協の皆さんが表明をされたか。
 一々名前を言うとこの基地の問題は潰れるんですよ。一つのところへ持っていってあなたと言えば、すぐ反対勢力が出て潰れちゃうんですよ。しかし、みんなでやろう、みんなで渡れば怖くないとかいうのもあるが、みんなに頼めばみんなが受けてくれるという体制があるんですよ。なぜ七四%ある沖縄だけに押し付けている基地を全国に分散することができないのか。私は、日本人の善意と好意というのはそこに存在しておると思います。
 官房長官、あなたは内閣を補佐し、外務、防衛に目の届いておる人ですが、この際、全国の基地協の基地の受け入れる能力のあるその代表を集めて、政府としてお願いしてごらん、沖縄基地が危機状態にあるんだ、協力してくれるかと。間違いなくポジティブな答えが返ってまいります。御所見を伺いたい。

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国務大臣(藤村修君) 石井先生の大変に御熱心な今の動きというものも、私、時々に聞かせていただいております。それで、政府として、かつてには例えば全国の知事会が東京に集まられる折にそういうことを提案しようということはございまして、それは今後もそういう方策を考えていくべきであろうと思います。
 それから、今、基地協のお話でございました。基地協につきましてそれぞれ各都道府県でどういうふうに本当にお考えなのか、これはもう少し私の方でも検討を調べさせていただきたいと思います。
 
石井一君 標準的な官僚答弁みたいになっていますが、私が申し上げたいのは、基地の中には受けていただけるところがたくさん存在しているよと、沖縄の苦しみをもう少し分かち合うことはこの国の善意によってできるんだよと、それに対して誠意を尽くし努力をしていただきたいということを私の立場からお願い申し上げておきたいと思います。
 そこで、資料八、これはこの間の連休にあった2プラス2と日米首脳会談のことです。ここで日本のマスコミもなぜこの問題を看過するのかというふうに思うんですが、まず、資料八の中には大きなこれまでと違う変化が見られた。ここは玄葉外務大臣が出席をされましたので、そのときの問題で私が注目をしましたのは、双方の立法府との協議を続けることの重要性に留意、これまで政府が勝手にやっておったのに、立法府との協議を重視するということが文書の中に入っておるのと、もっと重要なのは、辺野古を埋め立てるんだが、その前にいわゆる条件付の言葉が、これまでに特定された唯一の有効な解決策がということになっておるんですが、これまでに特定されたということを限定したということは、私は、2プラス2において辺野古以外のこだわりの限界を感じてこういう議論をされたんじゃないかなと。それでなかったらこんな言葉入れる必要ないんですよね。これは重要な変更が行われたんじゃないかなと思うんですが、その辺のことについて、そんな奥の奥のその話は要りません、イエスかノーかぐらいで答えていただきたい。どうですか。

国務大臣(玄葉光一郎君) この2プラス2の文章を最終的に確定をしていく中で、石井先生が今おっしゃったこの立法府との協議の問題、そして唯一有効な解決策である、しかもその前に、これまで特定されたというふうに載せたというのは、最終的に様々な調整を行った結果として出てきているということでございます。
 これは、奥の奥の奥まで言う必要はないということなので申し上げませんけれども、ただ、CSISの報告書にもあるように、結局、辺野古が一番良いのだけれども様々なことも併せて検討してねというのがCSISの言わば報告書の内容ですね。ポイントは、私は、先生がおっしゃったように、他に成功する見込みのある候補地というものがしっかりあるかないかということだと思うんです。それがない中で、今まで特定されてきた辺野古について却下するということは駄目だと書いてあるのがまたCSISの報告書でもある。
 ですから、私は、辺野古云々というよりも一般論として、負担を、米軍の基地、特に米軍の専用基地の七四%が沖縄に集中している、一般論として、全国で負担を分かち合うべきだと私も常々そう思っています。そういう意味で、やはりそこはまさに、そういう一般論としては私もそう思うんでありますが、やはり日米両政府としては、現時点でこの辺野古にコミットしていくということに変わりはないということは申し上げたいというふうに思います。
 
石井一君 この議論は一度二人でしっかりやりましょう。ここでやる余裕はない。ただ、大きな変化が2プラス2で起こっているなと。日本のマスコミはなぜこれをもっと注目しないのだろうか。
 さらに、その後の野田・オバマ会談の首脳会談において、資料九ですよ、五つのことが要約されて公表された。在日米軍の再編とともに、三、北朝鮮、四、TPP、五、イラン核問題。しかし、二に注目しますよね。ここに書いてあることは、米軍普天間飛行場の名護周辺の移設には直接議論しなかったと、首相は、お互いに議会と合意形成をし、緊密なコミュニケーションを取って進めたいと提起したと。総理、あなたは提起されたんですか。

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内閣総理大臣(野田佳彦君)
 この普天間飛行場の名護市辺野古移設に直接言及せずというのは、これは2プラス2でもう突っ込んだ議論をしていたので、あえて首脳会談では言及していないということであります。
 その後の、一つの案を念頭にと書いてありますが、これは何かに、念頭に置いてという議論ではなかったと思います。これは、例えば米軍再編というのは両国政府にとって相当な財政措置が必要になってまいります。そういう意味からも、両国の議会としっかりコミュニケーションを取らなければならない、そういう気持ちを私は持っておりますので、それをその場で言ったかどうかなんですが、気持ちとしてはそういうものは持っているということでございます。

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石井一君 今の答弁はちょっと私は不満ですよ。
 これは、これまでは政府と政府がソール・レスポンシビリティーを持って外交交渉をするんですが、議会に遠慮をしながら、周囲の国際情勢の変化をも見ながら柔軟に対応しようということを両首脳が合意したということなんですから、これは非常に大きな意味があるというふうに判断をいたします。このことについては、また総理、二人でしっかりと話をしようじゃないですか。
 そこで、ここからが難しいところなんですけれども、この問題を解決するのに今どういう情勢にありますか。アメリカは世界的な戦略を全面的に変えようとしているんですよ。イラクから撤退し、アジアへ方向を持っていき、集結している基地を分散して、そしてさらに財政的な逼迫した状態の中に向こう十年間、五千億ドル、予算をカットしようとしているんですよ。この時期に沖縄問題を決着付けなければ、また十年、二十年掛かるという問題に私はなるんじゃないかと思います。重要なタイミングを逸することなく、ここで果敢に交渉をしていただきたいというふうに思うんです。
 ところで、問題はオスプレイですよ。基地の問題だけで交渉をしようと思っているところへ、オスプレイが入ってきた。このオスプレイ、その次に地図がありますけれども、これ、普天間の地図がございますね。こういう密集地なんですよ。この白いところが全部民家なんですよ。これ、今日パネルにしたかったんだが、時間が間に合わなかったんだ。昔、ラムズフェルド国防長官がこの上を飛んで降りてきて、こんなところで事故が起こらぬ方が不思議だなと言った。それから、世界一危険な空港だと言っている。
 ここへオスプレイを入れるんですかね。防衛大臣、そういう御計画ですか。
 
国務大臣(森本敏君) オスプレイの配備については、もう先生御承知のとおり、現在、今年起きた二回のオスプレイの事故の調査を、我が方として原因究明のために事故調査結果を聞いているというところです。一回目は既に聞きました。間もなく発表します。二回目は今週ワシントンで説明を受けます。
 この二つの原因をベースにして、どうやって飛行の安全を確認するかという手続を踏んで、日米間で合同委員会を中心に飛行の安全を確保する措置をとりつつ、普天間に……(発言する者あり)普天間に配備をするという計画を進めています。
 
石井一君 今も、事故がどうだ、何がどうだと。やれフロリダだ、やれエジプトだというような話ばかりするでしょう。なぜもう少し、デメリットばかりやらずに、メリットを話をしないんですか。
 私が言うまでもなく、これまで入っておったCH46というのはもう老朽化している。全部機種入れ替えなきゃいかぬ。オスプレイを全世界的に入れ替えているんだ。オスプレイというのは、何かおとぎの国のコウモリみたいな格好をしているから、何か恐ろしそうなものに見えるよね。私はそう思う。けれども、そのメリットというのは、速度は二倍、CH46に比べて、積載量は三倍、作戦半径は四倍、航続距離は五倍というものですよ。
 この今の時期に、中国、朝鮮の脅威にオスプレイがなかったらどうなるかという戦略的問題もあれば、この間のような津波が沖縄へ来た場合に、壊滅的な打撃を受ける場合に、そのときの救助だとか復旧だとかなんとかというときにこれがどれだけ役に立つかということも、事故のことばかり言わずに、そういうことを説明、私は沖縄へ行ってやりましたら、ああ、そんなことがあるんですか、こういう話になっているんですよ。私は、こんなもの、もろ刃のやいばみたいなものやん。使い方によってはすごくいいものでもあり、使い方によっては大変恐ろしいものであると。しかし、こういう面があるんだということをもう少し真剣に防衛大臣は説明をされる必要がある、私はそれは注意を喚起しておきます。それについてごたごたやられたら、今から重要な議論を総理とやろうとしておるんですから、それはまた今度あなたと一対一で話をしましょう。
 そこで、どうでしょう。どの沖縄の市町村会も全員オスプレイの導入の、普天間はノーだと言っているんですよ。私は、簡単に事故の安全性の調査が出たらオスプレイを普天間に入れるなんということを考えておったら、恐ろしい事態が起こるんじゃないか。十月危機というのは沖縄のそこにあるんじゃないかなというふうに思うんですよ。私はもう少しその点は慎重に考えていただきたいし、僕はここのところ、五回、六回沖縄へ入ったですよ。ほとんどの市町村の皆さんとも酒を酌み交わしながら対話をしてきた。多くの人々と入り、沖縄の人々がなぜ今ここまでこういう気持ちになるのか。ほうり出され、ほうり出され、戦後一貫、何の手も自民党政府も民主党政府もやってくれていないじゃないか、しかしこうなんだということを聞いたときに、私は、今が最大のピンチだけれども最大のチャンスになるんじゃないかという気持ちがするんです、政府が本気でやるということをやれば。
 普天間へ入れるということは、簡単なようですけれども、沖縄の気持ちを考えると難しいことですよ。日米安保と地位協定からしてみれば、ヘリコプターを新しくするんだから当然入るということになるけれども、八月八日に行われる決起大会が九月九日に変わっているけれども、今の沖縄の険悪な空気というふうなものを考えた場合に、簡単に十月に普天間にオスプレイが入るということに関しては、更に更に重要な検討が必要だということを申し上げておきたいと思います。
 願わくば、別の方法がないか。私の頭の中にはありますよ。しかし、私はここではそのことは申しません。しかし、新しいロードマップはあるはずだと。受入先は、県外でも国外でも、グアムでもテニアンでも六千ヘクタール、普天間の十五倍、二十倍の基地が空いているんですよ。その周辺には、サージキャパシティーとして、伊江島にしても馬毛島にしても、そういうことをできる土地があるんですよ。それらを一切やらずに、日米合意が辺野古だ、普天間を空けるんだといって永久に固定化を続けておる政府の怠慢というか、そういう姿勢が今問われておるというふうに私は思うのでありますが、どうか、日米安保の崩壊の危機が簡単に考えておったら目前に来るという、そういう厳しさというものをお考えいただきたいと思います。
 近いうちに解散する、私はそれはいつやなんて、そんなやぼな質問をここではしませんよ。しかし、いずれ近いうちに解散があるでしょう。オバマ大統領も再選に直面しているんですよ。野田総理もそれなりの状況にあるんですよ。両首脳はお互いにその問題に触れるほどの余裕はないという状況に置かれておるんですけれども、この問題をその前に解決すれば、どれだけ大きなメリットがオバマ政権に、あるいは日本の国に来るかということは想像に絶するものがある。今こそ最大のチャンスであるということを私は申し上げさせていただきたいなというふうに思うんです。
 こういう外交問題は、何十年と積み重ねた中に、官僚と官僚とが努力を重ね英知を絞って今日まで来ていますので、普通はそうはいきません。しかし、この危機はもう十月に来ているんですよ。本来なら議会も入れて協議会をつくってこれ協議してくれという提案したけれども、それだけの余裕はない。そうなると、今ここはトップとトップの話合いです。あなたが直接ホワイトハウスに連絡をし、沖縄の情勢と沖縄の世論が急変している、オスプレイをここで入れなければいけない、日米安保の根幹にかかわる問題が近づいておる、自分が行けなくても特使を送るから話をしてくれというんなら、私、特使で行ってあげてもいいですよ。しかし、まあ私、そういう出しゃばりはしません。あなたの周りに有能な政治家はたくさんいる、本当にね……(発言する者あり)おるねん、おるねん、心配するなよ。そのことを私は強く御忠告申し上げたいというふうに思います。
 これが、これから先の沖縄の基地の極東における重要性、すごい重要ですよ。尖閣で起こっている問題、竹島で起こっている問題、単なる領土問題じゃないですよ。二十世紀の前半に起こった歴史の古い傷跡が今ああいう形で現れてきているんですよ。なぜ、ここ五十年、百年、その後もっと中国、韓国と関係を改善しなかったのかということが今後悔されるけれども、これは民主党政権だからこんなこと起こっておるんじゃないんですよ。どの政権が来たって、日本国の宿命としてなっておるときに、沖縄の基地がなくなったらどうなりますか。
 そうなりますと、今ここで、従来のやり方で政府とアメリカはこうだからというようなことでは沖縄の皆さん方は納得しない。しかし、沖縄にも心もあれば、全国基地協にも温かい心があるということをお考えをいただいて、勇断を持って総理が行動されることを私は国民とともに期待したいと思いますが、御答弁していただけますか。

内閣総理大臣(野田佳彦君) 橋本総理とモンデール大使の合意が平成八年だったと思います。それから、ロードマップ、その辺野古への移転というのが平成十八年でした。それ以来ずっと膠着状態が続いてきて、また紆余曲折もあったことがあって、普天間が固定化されるのではないかという強い懸念が生まれていることは私も十分承知をしていますし、先般も石井先生に仲介をしていただいて、北部、中部、南部の市町村会の皆様とも資料を手交していただきながら意見交換をさせていただきました。そういう問題意識を重く受け止めながら、しかも、アメリカの議会でもいろんな声があるということも、これもよく承知をしています。
 そうした中で、今、私は重大な局面を迎えているのだろうと思います。オスプレイについては、これは安全性をきちっと日本なりにしっかりと検証した上でじゃなければ飛行運用させないということでありますが、一方で、その有用性ということもしっかりと訴えていかなければいけないことはこれ間違いございません。こういう今の厳しい状況の中で、南西諸島をどうやって防衛するのかという南西方面の防衛力、抑止力、考えたときのことも含めて、沖縄の皆さんとしっかりコミュニケーションをしていくということも大事だと思っています。
 そういう中で、いろいろとそれぞれの時系列で判断をしなければいけない問題があると思います。辺野古への移設については、2プラス2で改めて政府としてのお互いの確認をしておりますが、そういうことを踏まえながら基本的な立場を御理解いただけるような努力をしなければいけないと思いますが、これ以上のことはまた一対一でお話をさせていただければというふうに思っております。

石井一君 一対一を期待しますが、時間がない、切迫している、この機を失ったら沖縄問題は永遠に解決しない。オスプレイの問題も目前にある。オスプレイの入れ方、普天間の空け方、今後のロードマップということに知恵は幾らでも出せる。これを超党派でやりましょう。そして、あなたが強引に消費税を通した、しかし、ようやく政治が動き出したという評価もある。もう一つ、この沖縄の問題を、もう一つ動いた、大きな岩が、大きな石が動いたと、こういう結果を、私が期待するんではなしに沖縄のたくさんの人々が、日本の国民の多くが期待しているということを申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 あと四分あります。私は、一時間近くやれと言われたときに、もっと時間が欲しいなと思ったぐらいなんですが、今日は意図的にこの時間で止めようと思う。それはね、委員長、あなたは私の後を引き受けてくれてありがとう。ここから見る姿とそっちから見る姿とごっついこの委員会違うよ。例えば、まあこの委員会はうるさいのようけおるのや、もうやかましいのがね。こんなやかましいのでも、何かこの間、外国どうのこうのいったけれども、まだ座っておるやないか。私は驚いたよ。あのね、この委員会は美人が多いんですよ、特になぜこんなに美しい人たくさんいるのかなと。そういうことよりも、今日も中継が十二時直前まであります。最後の会派はつらいんですよ。最初のトップバッターがオーバーすりゃ、後はどんどんどんどんオーバーして自分のところに来るんですよ。これを繰り返しやってきたんですよ。
 私は、柳田稔というのは見識ある政治家だ、委員長としては中立公正に委員会を運営してほしい。そして、中立公正ではあるが、気持ちの上では野党七、与党三ぐらいの配慮でいいんですよ。特にスモール政党に対しては、九、一ぐらいの配慮をしながらやっていったら名委員長だということになりますから、ひとつあなたの御健闘を祈り、感謝を申し上げ、強く政府に沖縄問題に対してこの一月最後の瞬間であると、私にはいろいろの考えはあるが、この席では申しませんけれども、一対一の会話を通じながら、この問題を処理し、新しい日本の政治をつくろうじゃないですか。強く要請いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。


委員長(柳田稔君) 以上で石井一君の質疑は終了いたしました。(拍手